建具×デザイン

大川TATEGUMI。
それは、語る場をつくり
人と人、モノと未来をつなぐプロジェクトです。

デザインする人とつくる人が、
直接語り合うことで、これまでにない新しいカタチを
生み出すことを目指しています。

職人たちが、今つくるモノを見つめ直すことで
未来を描き出すことを目指しています。

事業のフレーム

STEP01

チームづくり

建築家と職人をつなぎ 職人と職人をつなぐ

九州を拠点に活動する4名の建築家に依頼。
組合の有志メンバーが参加し4つのチームづくりを行う。
建具職人同士の協働も、これまであまり例が無いこと。

建築家(デザイン提案)、職人(技と知恵)
STEP02

今と未来をつなぐプロトタイプづくり

建築家がデザインを提案し、職人が技術でカタチにする。
各チームごとで新しい建具を考案し、プロトタイプづくりを実践。

STEP03

コンシューマーと職人をつなぐEXHIBITION

4チームのプロトタイプを引っさげて、産地大川から離れた九州の中心地天神にてプロトタイプの展示会を実施。

STEP04

実績をその先につなぐ
冊子制作

今回の大川TATEGUMIの展示会を特集企画とし、大川建具の魅力をまとめた冊子を制作。

STEP01

チームづくり

4人の建築家を頭に各チーム4〜5名の職人が加わり、大川TATEGUMI4つのチームを展開。

TEAM A

世界でも注目を集める新進気鋭の若手建築家百枝氏が描き出すアグレッシブな世界観を緻密に表現したカタチが見どころのチーム。

建築家

百枝 優

1983年生。九州芸術工科大学卒業、横浜国立大学大学院/Y-GSA修了後、隈研吾建築都市設計事務所を経て、百枝優建築設計事務所を設立。

職人

  • 前田英治(前田建具製作所)
  • 宮崎宏樹(宮崎建具)
  • 石橋智明(石橋建具製作所)
  • 鶴 剛志(鶴建具本店)
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  • 前田建具製作所

    前田英治

    前田建具製作所オリジナルの「立体組子」は大川の建具に新しい風を吹き込む注目の作品。ホテルや文化施設の一角で意匠的に使われ、建築業界にも新風を起こしている。スキーからゴルフまでそのアクティブ趣味な通り、仕事でも九州にとらわれず東京や世界までとフットワーク軽快!特注のキッチンや洗面台なども手掛ける。

  • 宮崎建具

    宮崎宏樹

    物腰やわらかでにこやかな笑顔が印象的な宮崎は、昔ながらの職人気質のメンバーが多いなかでは異色。ついつい「相談」したくなる存在だ。仕事でも量産の発注よりも、ビルダーからのあれこれ相談含めたオーダーが多いそう。親子三代に渡って受け継がれる高い技術で、その要望に細やかに応える仕事っぷりが人気。

  • 石橋建具製作所

    石橋智明

    20歳で実家の建具店を引き継ぐ前に、一度はサラリーマンとして就職。その経験が活きているのが、お客さま目線にたったサービスだ。店舗や個人住宅のリフォームなど工期の短い仕事もこなせるのは、その応対の良さがなせる技。現場での仕上げにも気軽に出向いていき、ドア枠や別注家具など、建具にこだわらないオーダーも細やかにこなす。

  • 鶴建具本店

    鶴 剛志

    祖父の時代から始まって90年、四代目の息子へと伝統を受け継ごうとする老舗建具店。マンションや公共施設などのある程度の量産が必要なものも扱える規模も魅力。「品質を守ること」を何より大切にするその信頼ある仕事ぶりも評判。責任感の強さで、個性の強い職人ばかりが集まる組合理事長も見事にこなす。

TEAM B

大学の准教授もつとめ、福岡を動かす数々のプロジェクトに携わる建築家平瀬氏ならではのアカデミックなアプローチが特徴的なチーム。

建築家

平瀬有人

1976年生。早稲田大学大学院修了後、古谷誠章研究室・スイスにて設計活動を行う。佐賀大学大学院准教授。yHa Architectsパートナー。

職人

  • 竹下直哉(竹下建具工芸)
  • 仁田原進一(仁田原建具製作所)
  • 坂井貴之(坂井建具製作所)
  • 古賀英敏(古賀建具店)
  • 江頭 徹(江頭建具)
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  • 江頭建具

    江頭 徹

    一見、モデルのような風貌だが、少し会話をするとその人の良さと真面目さが伝わってくる江頭。四代目として家業を継いでからまだ日は浅いが、先輩たちに学ぶ姿勢でモノづくりやプロジェクトに取り組む真摯さが印象的。「臨機応変に対応する」という思いを抱く柔軟性の高さにも、伸びしろを感じる。

  • 古賀建具店

    古賀英敏

    この道に携わって30年以上。確かな技術を誇るベテラン職人。変形障子や舞良戸と呼ばれる引違いの建具など、ちょっと手のこんだモノも手掛ける技をもつ。「材料を一つも無駄にしたくない―」という職人ならではの思いのもと、端材を使ったコースターやパズルなど、雑貨などもオリジナルで製作している。

  • 坂井建具製作所

    坂井貴之

    「大切なお客さん、仲間にお願いされたら、無理難題でも応える」とキッパリ言い切る坂井は、組合一の人情派。信頼を大切にする職人だ。その人柄を見込んで、デザイン側から無理難題を投げかけられることも―。機動力をベースに、言われたモノ以上のものを生み出している。消防団など地域のまちの活動でも中心人物。

  • 竹下建具工芸

    竹下直哉

    大手メーカーが既製の建具を安価で生産するなかで、差別化をどう図っていくか―。そんな思いを抱えながら、技術の継承を続ける竹下建具工芸。専門の職人を抱え会社組織として、戸建て住宅からマンション、施設までさまざまな建具を手掛けている。プライベートでは、洋楽をこよなく愛する。

  • 仁田原建具製作所

    仁田原進一

    美しく、丹精な組子づくりに定評のある仁田原建具製作所。CAD図面を使った提案や、作品展示のスペースを設けるなど、お客さまに「わかりやすい」ための施策に積極的に取り組んでいる。二人の息子たちが三代目として修行中。「アーティストとのコラボ」などで世界へ建具の発信を図るなど新しい展開も要注目!

TEAM C

ブラジルでの活躍経験をもとにした自由でアクティブな発想が職人とのこれまでにないない融合を生み出すチーム。

建築家

大庭早子

1983年生。日本女子大学卒業、横浜国立大学大学院/Y-GSA修了後、長谷川豪建築設計事務所、brasil arquiteturaを経て、大庭早子建築設計事務所設立。

職人

  • 角 明成(角建具製作所)
  • 阿津坂紘一(阿津坂建具)
  • 堤 健雄(堤建具工業)
  • 山本鉄也(山本建具)
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  • 阿津坂建具

    阿津坂紘一

    一度は設計の仕事を経験したこともある阿津坂。繊細さやスマートさを感じさせながらも、今の時代にあった建具のデザインを探求し続けている。「木のぬくもりを活かした建具を」の思いのもと、無垢材でつくる建具にこだわっている。若手職人の集まり「木建会(もっけんかい)」リーダーとしても活躍。

  • 角建具製作所

    角 明成

    建築の中でも難しいとされる神社仏閣の建具製作を得意とする角建具製作所。独自の感性で注文の意を汲み、お客さまがイメージしている以上のモノを提供しているアイデアマン。この道30年あまり、物作りに対して真摯に向き合い、伝統と革新の、両立を目指すべく日々製作に励んでいる。

  • 堤建具工業

    堤 健雄

    「ポリシーがない事がポリシー」その意図するところは、ズバリ柔軟性。受注から納品、設置までの一貫体制や、機械化による量産体制など会社としての構えも万全。新しい挑戦を厭わない姿勢を魅せる一方で、顧客と時代に寄り添った建具づくりを行っている。趣味は仕事と言い切るが、若手リーダーとして周囲からの信頼も厚い。

  • 山本建具

    山本鉄也

    「なんでも吸収したい」そんな思いが、TATEGUMIのプロジェクト中もビシバシと伝わってくる職人4年目を迎える若手の山本。日々の仕事では、あえてアナログの作業をこなし、創業当時から培ってきた技術を身につけている。一つの製品に対し真摯に向き合う姿勢も秀逸。職人の先輩たちからゴルフの技も習得中。

TEAM D

素材や手作りのものづくりに造詣が深い建築家高木氏の元で高い技術をもつ職人たちがディテイールにこだわった作品づくりをしたチーム。

建築家

高木正三郎

1969年生。早稲田大学卒業後、石山修武研究室を経て、建築巧房主宰。日本古来の木や土、漆喰、紙などを用いた現代的な空間づくりを行う。

職人

  • 石橋亮一(アイエム)
  • 木下正人(木下木芸)
  • 中村政一郎(中村建具襖製作所)
  • 吉北斗海(吉北建具木工所)
  • 高田朋之(高田建具製作所)
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  • アイエム

    石橋亮一

    高木組のまとめ役を果たす石橋は、創業大正5年、100年以上の建具店の四代目。建具は表も裏も見えるものだから、“材料にも技術にも手を抜かない―”という言葉通りその仕事ぶり、完成度の高さが厚い信頼を得ている。飯塚市の旧伊藤伝右衛門邸や嘉穂劇場など文化財の修復もトライ。丁寧な仕事で受け継いでいる。

  • 木下木芸

    木下正人

    チームを動かす原動力となっている木下。その活躍は、JR九州のクルーズトレイン『ななつ星in九州』をはじめ、日本はもちろん、世界に組子を知らしめている。しかし、誰よりも地元大川を愛する気持ち、建具業界を盛りたてようという気持ちが強い。「時代にあわせて変わっていかなければ」と、ひとつ先の世界を見据えた動きに取り組む。

  • 高田建具製作所

    高田朋之

    2年目からの参加となった高田。祖父から三代続く工房を、今は兄弟で支えている。オーダーを受けたモノは、どんな仕事もきっちりと仕上げる。職人としての高いスキルに定評あり。今回、1年目の展示に触発され参加を決める。寡黙でありながら、実直なものづくりへの姿勢がチームの技術力をさらに底上げしてくれる。

  • 中村建具襖製作所

    中村政一郎

    建築家からも職人からもリスペクトを集める存在。その理由はズバリ、その仕事のクオリティの高さである。大川の建具職人のなかでも、襖工事や表装、クロス貼りなどを専門とする職人気質の中村。日本でも年々少なくなる技をもっているだけに、幅広い場から重宝されているが、決してそれに甘んじることなく、新しい挑戦も続けている。

  • 吉北建具木工所

    吉北斗海

    二代目の父と共に吉北建具木工所を支える吉北。ベテランの職人も抱え、さまざまなオーダーを受け正確丁寧に商品を送り届けることを実践している。そして、三代目就任を前に、先輩職人と共に新しい試みの挑戦に参加。その融合が、どんな変化を見せるのか―。先輩職人の叱咤激励と期待を受けて、若い感性をひときわ輝かせている。

STEP02

今と未来をつなぐ
プロトタイプづくり

建築家と職人、職人と職人がタッグを組み、各チームが腕を競って作り上げたプロトタイプ。

PROTOTYPE 2020

PROTOTYPE 2020

「30/45/60/90/120」

「動く」を「形」にする
環境をつくる新しい建具

百枝組

「柔らかな領域をつくる」

伝統的な紐丁番と現代的な吊金物で
大川を世界に拓く

平瀬組

「始まりの建具」

建具を纏う
―衣服のような建具の選択性―

大庭組

「引引戸」「引引家具」「麻の葉照明」

モノづくりの純粋な面白さと可能性を探る
大川TATEGUMIのこれから

高木組

PROTOTYPE 2019

PROTOTYPE 2019

百枝組

「重天窓(かさねてんまど)」

2018年の重窓をアレンジして、天井から吊るしたスタイル。自動で上から伸びるようになっている。

平瀬組

「柔らかな境界をつくる」

透明度の異なるスラットの連続によって柔らかくラウンドした空間を生み出し、空間を変容させるフィルターとしての建具。

大庭組

「建具の透き間」

転がして簡単に移動できる丸い建具の提案。建具がずれたり重なったりすることで間仕切りや本棚、ベンチが生まれる。

高木組

「引引戸」

一般的な障子戸は半分の「引き残り」があるが、引引戸は約3/4 までが開き、中心での段差がない新しい意匠の建具。

PROTOTYPE 2018

PROTOTYPE 2018

百枝組

「重窓(かさねまど)」

縁を室内側につくる「重窓」。壁と同化した小さな穴に指をかけ引っ張り出すと風と光が室内に伸びる。

平瀬組

「柔らかな境界をつくる」

透明度の異なるスラットの連続によって柔らかくラウンドした空間を生み出し、空間を変容させるフィルターとしての建具。

大庭組

「大川の建具巻き」

目的に応じて建具を選び、巻いて持ち運ぶ。思いのままに自由な境界線を描いて居場所をつくる建具の提案。

高木組

「通し、障ふる、建具」

光、風、人。これらを遮り、通すための精密な建具技術のアッセンブリーとして。

STEP03

コンシューマーと職人をつなぐ
大川TATEGUMI
PROTOTYPE EXHIBITION

4チームのプロトタイプを引っさげて、産地大川から離れた九州の中心地天神にてプロトタイプの展示会を実施。

EXHIBTION 2020

EXHIBTION 2020

大川TATEGUMI PROTOTYPE EXHIBITION

と き:
2019年11月9日(土)・10日(日)
ところ:
イムズB2F
主 催:
一般財団法人 大川インテリア振興センター
大川建具事業協同組合
企 画:
ハコと場をつくる 株式会社SAITO

TATEGUMI FORUM
「TATEGUMIの横軸を語り合い、縦軸をみつめる」

と き:
2019年11月9日(土)開場 19:00 開演 19:30〜
ナビゲーター:
松岡恭子氏[建築家 株式会社スピングラス・アーキテクツ代表取締役
NPO法人福岡建築ファウンデーション理事長]

ナビゲーターにNPO法人福岡建築ファウンデーション代表 松岡恭子氏をお迎えして語り合います。

EXHIBTION 2019

EXHIBTION 2019

大川TATEGUMI PROTOTYPE EXHIBITION

福岡ブランチ〈高木組〉 TALK EVENT「引戸、現代へ」

と き:
2019年3月25日(月)・26日(火)
ところ:
福岡三越ライオン広場

建築家高木氏より今回のプロトタイプの解説と、建具に関わるよもやま話をご紹介。

大川ステージ

と き:
2019年3月27日(水)・28日(木)
ところ:
大川市文化センター

EXHIBTION 2018

EXHIBTION 2018

大川TATEGUMI PROTOTYPE EXHIBITION

と き:
2018年2月15日(金)〜18日(日)
ところ:
UNION SODA(福岡市中央区大名)
主 催:
一般財団法人 大川インテリア振興センター
大川建具事業協同組合
企 画:
ハコと場をつくる 株式会社SAITO

TATEGUMI FORUM
「建築家×職人|空間と建具。その関係性と未来」

と き:
2018年2月7日(土)14:00~17:30
ナビゲーター:
古谷誠章氏[建築家 早稲田大学教授 XASCA代表 日本建築学会会長]

ナビゲーターに古谷誠章氏をむかえ、プロジェクトに参加した建築家と職人メンバーによる
トークセッションを開催。建具の今とこれからを読み解く。

STEP04

実績をその先につなぐ冊子製作

今回の大川TATEGUMIの展示会を特集企画とし、大川建具の魅力をまとめた冊子を制作。

「大川TATEGUMI」

発 行:
2018年3月
企 画:
一般財団法人 大川インテリア振興センター
大川建具事業協同組合
ハコと場をつくる 株式会社SAITO
編 集:
ハコと場をつくる 株式会社SAITO
株式会社アポロデザイン
デザイン:
石川博己(F_d)
原 稿:
百枝優 平瀬有人 大庭早子 高木正三郎
斉藤昌平 植村康子
撮 影:
ロケットスタジオ

「大川TATEGUMI」

発 行:
2018年3月
企 画:
一般財団法人 大川インテリア振興センター
大川建具事業協同組合
ハコと場をつくる 株式会社SAITO
編 集:
ハコと場をつくる 株式会社SAITO
株式会社アポロデザイン
デザイン:
石川博己(F_d)
原 稿:
百枝優 平瀬有人 大庭早子 高木正三郎
斉藤昌平 植村康子
撮 影:
ロケットスタジオ

Copyright OKAWA TATEGUMI

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